Sep 9th 10
「愚痴聞きビジネス」が話題と毎日新聞に掲載されるや
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100902dde012040011000c.html
テレビでも同じ切り口で放送されました。
今や、「愚痴を聞くこと」がビジネスになる世の中のようです。
「愚痴は吐くな!」「愚痴をいうのはみっともない!」と、ネガティブな存在とされてきました。
でも、ビジネスにもなってしまうほどの「愚痴」。そんなに悪者だったのでしょうか。
もともと「愚痴」は仏教用語の3つの人間の煩悩(三毒)の1つ、癡(ち)から来ています。
人や事象をうらやんだりする思いを強く持つことで、自分自身の行動を省みずどんどんネガティブな心を育ててしまう、言葉で表現することで思いを強化してしまう、
だから愚痴を言うのは慎むべきものとされてきたようです。
また他者に伝えることで悪しき方向へ伝搬する可能性もある一方、聞かされる方はたまったもんじゃない、迷惑をかけちゃいかんという日本人的社会性から、とにかく「吐いてはNG」的なものとして存在してきたようです。
でも、いけないと禁じられるほどに言いたくなるのが人の常。
いけないと制することでさらに溜め込んでしまうことも。愚痴は誰かに話してこそ愚痴。
一人でため込んでいたら、心の中でもやもやが膨らんで、それこそ毒となって身体や心がもっと辛くなってしまうかもしれません。
思いを吐きだすことで得られる爽快感を心理学では、カタルシス(浄化)と呼んでします。
愚痴とは心の毒だし(デトックス)でもあるのですね。
溜めないためにも、誰かにちょっと愚痴を言ってみませんか。
そして「愚痴」を言って毒だしができたら、聞いてくれた相手には感謝し、いずれは同じ分だけ相手の話を聞いてあげよう、というお互い様の気持ちを忘れずに。
「言ってよかった」「すっきりした」という思いと同時に「愚痴言って悪かったなあ」「なんで愚痴っちゃったんだろう」という後ろめたさからのストレスも解消し、ダブルの効果を得られるかもしれません。
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