Nov 26th 10
あなたはヘビを見たらギョッとしますか?
ヘビを見るなんてことは、都会では、あまりできませんが(ペットヘビが脱走!ならいざ知らず)もし路を歩いていたり、室内にヘビがいたらたいていの人は「うれしい!」と感激するのではなく、恐怖心を抱くのではないでしょうか。
私は、このギョッとした経験、ナント路と室内の両方ともあるんですよ。ギョッ!
この時、生じるギョッとする恐怖心は一体どこからくるのでしょうか、過去の嫌な経験(記憶)? それとも人間にもともと備わった本能か? どちらだと思います?
このたび京都大学霊長類研究所の正高信男教授の研究により「人間は生まれつきヘビを怖がる」という説を支持する、興味深い実験データを発表しました。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E1E2E39D8DE0E1E3E3E0E2E3E29180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195579008122009000000
3歳児、4歳児、成人それぞれに、ヘビと花の写真を見せ、それぞれを見つけ出せる時間を計測。成人はもとより、3、4歳児はヘビを見たことがないにもかかわらず、複数の写真の中からヘビだけはいち早く見いだせ、更にかま首を持ち上げたりとぐろを巻いた攻撃的なヘビの方がより早く見いだせたといいます。
思い起こせば、ヘビに咬まれた、巻きつかれた、食われそうになったという経験は私にもないので、ギョッとした思いはまさに身を守る本能だったのですね。
今後は、このデータを元に脳機能を画像検査などをして「恐怖」を感じるメカニズムの研究をされるようです。
恐怖は身を守るひとつの反応、無くてはならないものですが、過剰にあっては日常の生活に支障をきたします。
生活や環境が複雑になった分、恐怖が元で生活に支障をきたしている方が増えてきているのではないでしょうか。恐怖のメカニズムの研究が進んで、治療や予防対策に結びついていくといいなあと思います。
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