Nov 28th 13
阪急阪神ホテルズを端緒に、食品偽装問題の発覚が続いています。過去には雪印食品が一連の不祥事により消滅、グループ売上高が約3分の1に減少したことがあります。
今回問題が発覚した企業がどのような業績への影響を受けるかはともかく、顧客の信頼を傷つけたことは、大きな禍根となるでしょう。
「信頼」とは顧客からみたブランドの証となるものです。その信頼を獲得するために、企業は顧客に対して何らかの「約束」を果たすわけで、この約束と信頼との相互関係でブランドが成り立ちます。今回の不祥事は正にこの約束を破ったということで、当然、その責任が問われます。では誰の責任かというと、やはりトップです。つまりブランドに対する最終責任は企業トップにあります。コンプライアンス担当役員ではありません。なぜならトップはブランドのオーナーとして、ブランド力を維持・向上させることで企業価値を高めることが使命だからです。
このコラムを書く少し前に、今回問題が発覚した1社である伊勢丹三越HGが、店舗改装のために1000億円投資する、とのニュースがありました。これが不祥事を乗り越えて顧客への新たな約束を果たすことになるのか、顧客の一人として見守りたいと思います。
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